「カナダ!」
 片手を挙げたキューバを見て、カナダは反射的に頭に手をやった。キューバはその手をむずと掴んでさらに上に上げさせる。防御を崩されたカナダは目を白黒させた。
「ふわっ」
「ハイターッチ!」
 パシリと手を合わせた。そして指を組んで手をうにうにと握って、ニッと笑う。
「おめでと」
「あああ」
「お前誕生日だったろ?」
「ああっ……覚えててくれたんですか?」
「いつもと変わんねーけど、これ、アイスな」
「ありがとうございます!」
「そんなにアイス嬉しいのかよ。そりゃうまいけどなー」
 目を輝かせてアイスを抱きしめるカナダを見て、キューバは大げさだと呆れながらも、まんざらでもなさそうに頬を掻いた。