温泉旅行

 裏口の鍵をかけて、ドアにしめ飾りを掛けるために表口に回った時だった。
「禪院さん?」
 今どき着物を着ている男性はそういない。
 案の定人違いではなかったようで、店のドアの前に俯くようにして立っていた人が顔を上げる。年末年始の休業を知らせる張り紙を見ていたらしい。お店のお客さんは男性が多いから気持ち高めに貼ったつもりだったが、それでもまだ低かったようだ。
「ごめんなさい、今日は早めに閉めたんです」
 いくら家に居場所がないとぼやいていても、今日ばかりは皆、足早に家に帰る。年の瀬に店を開けていても寂しいだけ。分かっていても、開けていたい理由が今年はあった。
「飲んで行かれますか? おつまみも、簡単なものならご用意できますよ」
「いいや。年末で、顔を見に来ただけだから」
「そんな、わざわざ。ありがとうございます」
 バーカウンターの中は一段上がっている。同じ高さに立って見る禪院さんは本当に大きな人だ。背が高いだけでなく、若い頃ラガーマンだったと言われたら納得できるほど体格がいい。
「道端で何ですけど、本年は大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします」
 今週だけで何度したか分からない、お決まりの挨拶。わたしが頭を下げると禪院さんは会釈を返してくれたものの、にこりともしなかった。禪院さんの表情に変化がないのにはもう慣れっこだ。
「良いお年を。気を付けてお帰りくださいね」
「……今から仕事だ」
「あら」
 常連さんの一人なのに、禪院さんが何の仕事をしているのか全然想像がつかない。部下がいて、上役か、頭の上がらない取引先がいる。接客業で磨いた嗅覚をもってしても、そんなありふれたことしか分からない。
「大晦日なのに大変ですね」
「年寄りは家にいたがるし、若い奴らは遊びの予定がある。俺みたいな半端者が丁度いいんだ。……ママも来るか?」
「残念、温泉旅行のお誘いなら乗ったけど、お仕事じゃね」
「宿は温泉だ」
 宿泊先として挙げられたのは温泉に興味を持つ年頃なら誰だって聞いたことがある有名な旅館で、母親を連れて一度だけ、行ったことがある。また行きたいと言ってくれればよかったのに、冥土の土産ができたなんて言って、結局その通りになってしまった。
「もう、そんなこと言って。早く行かなきゃ、今から出るなら車でしょう? 道が凍っちゃうかも」
 笑顔を上手く作れないのは寒さのせいだ。店を出た時点でストールを巻いておけばよかった、と思いながら、わたしは腕にかけたストールとハンドバッグを持ち直した。若い頃は肩の出たドレスでお見送りに出ても何てことなかったのに、今日はコートを着ているのに寒く感じる。
 この後の行動は決まっている。
 大通りに出て、タクシーを捕まえて、家に帰る。
 お化粧を落として、シャワーを浴びて、目が覚めるまで眠る。
 母の訃報を聞いてからもお店はいつも通りに開けていた。仕事の分もプライベートの分も年賀状は早々に出している。この街の人は誰も、私が喪中だなんて知らない。
 名残を惜しんでくれているのか、わたしの顔をじっと見ていた禪院さんが、人目を探るように首を後ろに向けた。通りには誰もいない。目に入る明かりは看板ではなく街灯ばかりだ。
「……来てくれないか。一人で飯を食うのが嫌なんだ」
 視線をこちらに戻した禪院さんは、相変わらず無表情だった。

 ――お葬式には来なくていいからね。面倒だし、嫌な思いをするだけなんだから。
 母さんは「もしものとき」なんてぼかした言い方はしなかった。言う通りにすることとお葬式に行くこと、どちらが親孝行か迷った末に選んだ行動は心配された通りの結果になったけど、お葬式に出たこと自体を後悔しているわけじゃない。
 孫を見せてあげられなかった。いい人もいない。人から言われる母さんを安心させるための材料を母さん本人から言われたことは一度もないけど、母さんが言う「あなたが元気ならそれでいい」を本心だと信じ切ることもできなかった。
 ずっと「娘」でいさせてもらえるありがたみを、母さんが生きているうちに感じられて良かったと思う。でももしわたしが母親になっていたら、もっと母さんの言葉を信じられたんだろうか、と考えるのやめられない。
 こんこんと流れる温泉は、頭の中までは流し切ってくれない。熱いくらいのお湯の中で、わたしはいつの間にか抱えていた膝を伸ばした。
 時間が遅いせいか、先にいた人を見送った後は誰も大浴場に入ってこなかった。一人で広い場所にいるのは苦手だ。お店の棚にお客さんからのお土産を並べているのはいただいたからというのはもちろんだけど、誰もいないときはカウンターしかない店ですら寂しく感じることがあるからだ。
「だめだな」
 わたしは大きく息を吸って、わざと大きく伸びをした。広くて、誰もいない。歌ってみようか、いっそ泳いでやろうかなんて考える。ぎゅっと目を閉じて、禪院さんの顔を思い浮かべる。
 ――今日は一人じゃない。
「よし」
 私は頷いて立ち上がった。

 部屋の踏み込みには禪院さんのスリッパがあった。
 わたしは脱いだ形のままのスリッパをそっと揃えて、隣に自分のスリッパを並べる。このサイズ差は取り違えようがない。
「禪院さーん、入りますね」
 襖を開けると、広縁の椅子に腰掛けた禪院さんの姿が目に入った。ローテーブルの上にはお酒の支度が整っている。
「お待たせしました」
「いいや、今済んだところだ。ママはビールか?」
 旅館の備え付けと思えないほどしっくりと馴染んだ禪院さんの着姿を前にすると、着慣れない丹前を心もとなく感じる。わたしはお風呂の用意を仕舞いながら、衿元を押さえておかしくないと自分に言い聞かせた。
 うっすらと湯気の立った徳利の口元。とりあえずビールにしたものの、寒い日の熱燗というのは魅力的だ。禪院さんにビールを注いでもらいながら、次はお酒をいただこうと心に決める。
 乾杯は禪院さんが無言でお猪口を上げて、わたしの声だけが響いた。
「今日はお誘いいただきありがとうございました」
「ああ」
 お店で飲んでいたわたしが運転するわけにはいかないけど、禪院さんも運転する予定じゃなかったらしい。禪院さんの前で停まった車から降りてきた人は、わたしを見て首を傾げた。
 自分で運転すると言う禪院さんに「それなら俺飲めたじゃねぇか!」と悲鳴みたいな声で言ったその人を、禪院さんは「うるさい」と愛想のない一言で断じてから、気まずそうにわたしを見た。もっと横柄な人だっているし、運転するつもりだった人の発言も親しさから来るじゃれ合いだと見て分かるのに、本当に心配そうにしているところが可愛らしかった。お店にはいつも一人で来る禪院さんの外の姿は、想像していたより人当たりがいい。
「……着物は初めて見る」
「あら」
 そうだったかしらと考えて、禪院さんは夏場にお店に来ないことを思い出した。
「お店の近くの神社、お分かりになりますか? お祭りがある二日間は毎年浴衣なんです」
「きれいだろうな」
「ふふふ、ありがとうございます。いつか見にいらしてくださいね」
「……」
 禪院さんは返事をしなかった。きっと来年の夏も来ないんだろう。禪院家さんはその場限りの調子を合わせた会話をしない。夏には来ない常連さん。キープしたボトルは春の終わりに必ず飲み切って、暑さの収まる頃にまた入れてくれる。
「明日の朝、もし寝ていたら遠慮なく起こしてくださいね。そのために来たんですから」
「まだそんなに眠れるのか?」
「いじわる言わないでください。帰りますよ」
 わたしの冗談を聞いた禪院さんは目を見開いた。
「必ず起こす」
 あまりにも神妙な顔で頷くものだから、わたしは吹き出してしまった。冗談ですよと言って、禪院さんのお猪口にお酒を注ぐ。
 この部屋は和洋室だ。和室の隣に畳敷きのベッドルームがある。仲居さんが去ってから謝るから何かと思えば、禪院さんは布団だったら動かせたと言った。
 わたしはすぐさま混ぜっ返したけど、内心は冷や汗をかいていた。
 男と女で二人きりの温泉旅行。そういうことを想像していたことだけじゃなくて、そう思って当然でしょう、と逆恨みじみた正当化が思い浮かんだことが恥ずかしかった。
 禪院さんは大切なお客さん。ばかなことをして、ばかなことをしたと笑えるような年じゃない。抱いてほしいの一言が喉につかえて出てこないのは大正解だ。
 わたしがグラスを空けると、禪院さんはお猪口をわたしの前に置いた。
「ママはどうして来る気になったんだ?」
「こんな寒い日に温泉に行こうなんて言われて、断れるわけないじゃないですか」
 納得したのか、禪院さんはゆっくり一度頷いた。二人分のお酒を注いで、徳利をテーブルに置く。
「明日の日中は一人になるが、好きに過ごしていてくれ。夕飯までには戻る」
 禪院さんはいつまで滞在する予定なんだろう。今さら、何も訊かずに付いてきてしまったことに気付く。お風呂から出る時に忘れたつもりの、するべきことが頭の端を掠める。
「明後日までいてほしい。無理なら迎えに来させる。タクシーを呼んでもいい」
 顔に出したつもりはなかったけど、禪院さんは私の不安を読み取ったらしい。普段は山のようにどっしりと構えているのに、心なしか前のめりだ。
 わたしは首を振った。それで、考えかけたことを振り切った。
「いいんですか、お邪魔していて」
「俺が頼んでるんだ」
「それじゃあお言葉に甘えます。ありがとうございます」
 軽く礼をして、目を上げる。ぱちんと目が合った感覚がして、禪院さんはふいと目を逸らした。
 髭がよく似合う男らしい輪郭に、秀でた額にくっきりと付いた傷跡。お店で二人きりになったのは一度や二度じゃないけど、こんなに差し向かいで過ごすのは初めてだった。
 何も言わなくてよかった。
 わたしは軽率なことを言わなかった自分にほっとしながら、すっかり温もっているお猪口を持ち上げた。
 温められたアルコールの匂い。舌に触れるお酒の甘み。横目で見た窓は結露で曇っていたけど、庭の明かりがぼんやりと浮かんで見えた。

   ◇

「ママは蟹が好きなのか」
「大好き。剥かなくていいのはもっと好き」
 お鍋が空になる頃に、禪院さんは意外そうな顔で言った。ここでは仲居さんが剥いてくれる。取り繕う理由もないから素直に答えたけど、わたしはそんなにうれしそうな顔をしていたのだろうか。意義深い話を聞いたような顔で頷く禪院さんを見て、少し恥ずかしくなる。
「禪院さんは? 蟹、お好きですか?」
「普通だ」
「普通って」
 やっぱりだめ。酔いのせいもあって真面目な顔なんてできない。
 わたしが笑いながら徳利を持った手を伸ばすと、禪院さんは大人しくお猪口を差し出した。
 お仕事が持ち越しになったのかと思うくらい重々しい顔をしていた禪院さんは、タグの付いた立派な蟹が出ても、二本目の徳利を空けても、むっつりとした顔を崩さなかった。声を上げて笑うことなんかあるんだろうか。
「ママが飲むところを見るのは好きだ」
「ありがとうございます。いつもごちそうになってます」
「そんな風に酔うんだな。店ではいつも平気そうに見える」
「酔わせるつもりでごちそうしてくださってたんですか? 禪院さんがお店を見ててくださるなら、お店で酔っ払っても構いませんよ」
「検討する」
「よろしくお願いいたします」
 わたしはテーブルの端に手を揃えて、畳の上でするようにゆっくりと頭を下げた。それからおかしくなってもう一度笑う。
「禪院さんはお強いですね。酔ってるところなんて想像できない」
「そんなことはない。今も酔ってる」
「うそ」
「本当だ」
 酔いを目で見て確かめる方法なんてないのに、わたしは禪院さんの顔をじっと見る。
 お酒を飲んでも変わらない顔色。機嫌がいいのか悪いのか分かりにくい、いつでも引き締まった口元。こっちが照れるくらい真っ直ぐに見つめ返してくる彫りの深い目元に、男らしいしっかりした鼻梁。
 ――かっこいい。
 ぽん、と空から落ちてきたみたいに言葉が浮かんだ。
「ごめんなさい、見とれてた」
 その意味を深く考える前に笑顔で言って、わたしは「禪院さんはお客さん」と、昨日から何度思ったか分からない言葉を胸の中で呟く。
 タイミングよく仲居さんがノックする音が聞こえて、わたしは胸を撫で下ろしながら掛けられた声に返事をした。

 禪院さんのお土産選定のアドバイザーという大任を終えたわたしは、電話をすると言う禪院さんと別れて先に部屋に戻った。
 昼間ずっと一人で過ごしていたのに、夕食のぬくもりが残る今の方が寒々しく感じる。わたしは禪院さんが言った「すぐに戻る」という言葉を頭の中で復唱して、広縁の椅子に腰掛けた。
 お店を開けていない夜は手持ち無沙汰なものだけど、今日は特に身の置き場がないように感じる。余計なことを考えてしまわないように、ロビーに向かう時に見たバーカウンターの、奥の棚にあったお酒を思い出していく。後で誘ってみようか。もう飲むなと止められるかな。今日はもう温泉に入らないよう言われたっけ。女湯は助けに入れないからって。じゃあ混浴なら助けてくれたのかな。想像してみたわたしを抱え上げる禪院さんの顔が、ヒーローらしからぬ仏頂面で笑ってしまう。
「ごきげんだな」
 顔を上げると、いつの間に帰ってきたのか禪院さんが立っていた。
「おかえりなさい」
「ああ。……先に休んでくれていてもよかった」
「待っていないと寂しいでしょう?」
「そうだな。一人がいいなら店には行かない」
「素直でよろしい」
 向かいの椅子に座ればいいのに、禪院さんはまだわたしを見下ろしている。何となく目が離せなくて見上げ続けて、無言でいるのも変だから微笑んでみる。
 禪院さんがわたしが座っている椅子の背もたれに手をかけて、大きな体を屈める。ギシリと椅子が軋む音。こんな時でも変わらない表情。合わせた目の奥にちらついた欲求。
 わたしは目を伏せて、笑うために閉じていた唇の力を抜いた。

 二つ並んだベッドの片方、昨日禪院さんが眠っていた方に二人で座る。手のひらに触れるさらりとしたシーツの感触。期待と不安の入り混じった緊張感。
 見上げた禪院さんは何でもないような顔をしていたくせに、始めるきっかけを掴むために首を傾げて見つめると、戸惑ったように目をそらした。
 可愛い――と思ったことがバレたのか、それとも別の理由か、禪院さんにぐいと顎を掴まれる。引き寄せる力の割にそっと合わせられた唇は少し冷たくて、すぐ下に生えた髭がちくりとした。
「ん……」
 急ぎすぎかな、なんて思いながら禪院さんの唇を吸う。吐く息がお酒臭いのはお互い様だ。
 もう若くない。素顔を晒す気になれず、お風呂上がりに改めてした薄化粧。色付きのリップクリームが移ってないか気になって、唇を離した後、わたしは禪院さんの下唇を指で撫でた。その指を吸った禪院さんが、わたしを押し倒しながらもう一度口づける。
「……おひげ」
 見上げるのが基本な禪院さんのお顔だけど、この角度で見るのは初めてだ。ベッドに横になったわたしは影になっているせいで一層彫りが深く見える禪院さんの顔を見上げる。髪質のせいか、長い髪は背中から落ちてこない。
「嫌か?」
「嫌と言ったら剃ってくださるんですか?」
 手を伸ばし、禪院さんの頬を撫でて髭の感触を確かめる。長さがあるからか、黒々とした頬髭は意外と柔らかかった。
「また伸びる」
 ぶっきらぼうに言った言葉は肯定だろうか。撫でさせてくれているけど、禪院さんは親に連れてこられた子供のように居心地が悪そうだ。わたしを連れてきたのは禪院さんの方なのに。
「嫌じゃありません」
 わたしは禪院さんの頬に手を添えたまま、首を起こして今度は自分から口づけた。すかさず禪院さんの手に頭と背中を支えられる。大きな手と、委ねることに何の不安もない太い腕。さっきよりも温かくなった唇は、どこもかしこもしっかりとした禪院さんの体の中で、一番頼りない感触をしているんじゃないだろうか。
 男の人の匂いがする。優しく、距離を測るように合わせられていた唇に、だんだん遠慮がなくなってくる。誰かの体温をこんなに近くに感じるのは久しぶりで、心臓が自分で分かるくらいにどきどきしている。確かにご無沙汰だったけど、飢えていると思われたくない。でも、早く欲しくてたまらない。
「禪院さん」
 再びベッドに横たえられた時に、わたしは禪院さんの手を取った。
「……触って」
 両手で持って丁度いいような大きな手を、自分の胸に押し付ける。躊躇いなく衿元から手を差し入れられ、胸を鷲掴む少しざらついた皮膚の感触。その先を想像して、わたしは体が熱を持つのを感じた。

   ◇

 目が覚めた時、わたしはまだ禪院さんの腕の中にいた。後ろから抱え込んでいるたくましい腕にはふわふわとした毛が生えていて、起こさないようにそっと撫でてみる。
「……起きたか」
「おはようございます」
「お互い寝坊ができる年じゃない」
「先に起きてたくせに」
 一日目のことがあるからか得意げに言う甚壱さんを突っつくと、ぎゅうと抱きしめられる。背中に当たっている柔らかいものは禪院さんの胸板だろうか。規則正しい鼓動と汗の匂い。安心感に瞼が落ちてきて、二度寝もできそうだった。
 でも、障子の向こうは薄明るい。それに今日は帰る日だ。
「お風呂に行きませんか? お散歩もいいけど、寒いでしょう」
 散歩をするには寒い季節だし、履いてきた靴で雪の中を歩ける自信はない。フロントで長靴を借りてもいいけど、大した防寒もしてきていない。中庭を散策するくらいが精一杯だろう。
 寝返りがてら禪院さんの方を向く。精悍な顔立ちは、酔っていない頭で見てもかっこよかった。
「何を笑っているんだ?」
「別に。良い旅行だったと思っただけです」
 わたしの力じゃ禪院さんを引っ張り起こすのは無理そうだ。
 起き上がってベッドを離れようとするわたしの腕を、禪院さんが引いた。
 ひねりもせず、痛みもなく、元いた位置に逆戻りさせられる。
 のそりと覆いかぶさってきた禪院さんが、さっきよりもさらに明るくなった気がする障子を不満げな顔で見てから、わたしを乗り越えて壁を作るように隣に寝転がった。
「もう少し寝ていてくれ。離れる決意ができていない」

投稿日:2023年12月24日
2022年9月13日に若くないヒロインはありだろうかと試しに書いた小ネタの続きを書きました。暑い時期に書きづらくて寝かせてた話です。
自分で商売をしている分別ある年齢の女性が客と温泉に行くかどうかを悩んだものの、行ってくれないと話が進まないので行く方向で書きましたが、いくら弱っている状態のヒロインとはいえ本当にその選択でよかったのか不安です。甚壱は人とする食事が好きだといいなと思います。