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  • なし崩しに合意だったことになる性行為
  • アンハッピーエンド

魚と鳥の変わり目

 悪い夢を見てるみたいだ。
 クロノは組み敷いたシライの体を穿ちながら思った。
 日頃は厚手のパーカーの下に隠されている完成された肉体は、光量を落とした照明の下に惜しげもなく晒されている。鍛錬時には鉄の壁を押すように強固な体は、シライの意思が加わるだけで驚くほどにしなやかになり、末端で感じる粘膜のうねりはこれ以上ないほどに生々しい、温かい血が通った肉の感触だ。
 シライの嬌態に触れる度に冷えていく心とは裏腹に、限界などないように高まり続ける熱。シライに求められるままに腰を振り、聞いたことのない、聞きたくもなかった媚びた声を鼓膜で受け止める。鼓膜を震わせた振動は脳まで伝わり快楽中枢を揺さぶって、クロノの性感を煽り立てた。
「…………っ」
 クロノが堪らず姿勢を崩すと、シライは嬉しげにクロノの体を抱きとめた。
 動きを止めても快感は収まらず、まるで蟻地獄に落ちたようだとクロノは思う。
「クロノ」
 飽和した砂糖水にさらに砂糖を継ぎ足したような声。頬に触れてくる手の優しすぎる手つき。呼ばれたからという理由でクロノが顔を上げると、シライはゆるりと目を細めて笑った。
 何度見ても見慣れない笑い方だ。いつもの自信や稚気を帯びた笑みの方がずっと好きで、クロノは息が上がっていることとは別の理由で胸苦しさを覚える。
 シライの開眼バージョンアップ録画レコード再生リプレイ。クロノの開眼バージョンアップと違い、シライのそれに人格は備わっていない。つまり目の前にいるシライは本物のシライだ。別人格じみたシライはクロノが「おじさん」と呼べば返事をして、クロノのことを好きだと言う。パンケーキに掛けたシロップが皿まで垂れ落ちて、裏側までべちゃべちゃにしているような、そんな甘ったるい声色で。
「まだやれるよな?」
 シライは手のひらでクロノの額の汗を拭い、前髪を撫でつける。
 甘さを含んでいても声はやはりシライのものではあって、特訓の記憶を呼び起こされたクロノは頷き、律動を再開する。泣きたい気分なのに、腰から下にあるのは痺れるような快感だ。
 クロノはベッドの外で会うシライが自分のことをどう思っているのかを知らない。世間一般に言う好意はあると思うものの、目の前のシライが言う意味はもちろん、教え子として、仲間としてという意味でも、シライがクロノを好きだと口にしたことはなかった。
「……おじさん……おれ、イきそう……っ」
「ん、いいぞ、クロノ。好きなときに出していい」
 体を折り曲げるようにしてクロノに口付けたシライは、クロノがシライと最も密に接していた四年間、一度も見なかったくらい嬉しそうな顔をしている。元々子供っぽいところがある人だったけれど、いつにも増して幼く見える。子供が背伸びしてお兄さんぶっているような、どこか見覚えがあるような。
 チリチリと焦げ付くような思考に付き合いきれなくて、クロノはこれ以上シライの顔を見ないために唇を深く合わせた。体格差は未だ大きい。キスもセックスも、シライが受け入れているからこそできるのだ。
 互いの体温が混じり合って、彼我の境界を失ってしまったような感覚。射精のあとの喪失感を、シライの肉の熱さが埋める。
 息を吐いたクロノは、これ以上深くは繋がれないのにまだ自分を飲み込もうとしてくるシライの体をぎゅうと抱き締めた。


   

「おじさん、話があるんだ」
「おう、なんだ?」
「おれの部屋でもいい?」
「いいけど……あまり時間は取れねえぞ」
「大丈夫、すぐに終わるから」
 クロノは多目的室を出たばかりのシライを呼び止めた。
 シライのスケジュールが空いていることは確認済みだが、正式な面談の予約ではない。シライが適当な部屋を押さえてしまう前にクロノが自分の部屋を提案すると、シライはあまり納得していないような顔で承諾した。大方往復の移動時間が無駄だとでも考えているのだろう。
「じゃあ行くか」
「うん」
 滅多に訪ねて来ることはないながら、シライはクロノの部屋の位置を知っているから、クロノに先んじて寮に向かって歩き出した。
 シライは食堂の新メニューの話を皮切りに、久しぶりに本部の外に出たときの空気の話、この後の打ち合わせは気が進まない話などをつらつらとしゃべる。昨晩会ったばかりなのに、まるで久しぶりに会ったよう調子だった。体を繋げている間に会話という会話はしなかったから、話の内容がかぶることはない。流れでクロノの状況も聞いてくるから、クロノは報告書に書いた以上のものはないながら、近況を掻い摘んで話していく。
「おじさん」
「ん」
 部屋の踏み込みに入ったところで、クロノはシライにキスをした。ドアを開けて、先に通したシライを呼んで振り返ったところを、パーカーの胸元を掴んで引き寄せたのだ。
 強靭な体幹はぶれもせず、背伸びしなければ届かないのは仕方ない。シライはクロノに対して警戒を解いているから、唇を接触させること自体は簡単だった。
「……っ、おい待てクロノ。何だよいきなり」
 クロノが口付けをやめるタイミングを図るより前に、シライに肩を押されて離される。自動点灯の明かりの下、昨夜はとろりと溶けたようになっていた蜂蜜色の瞳は、琥珀のように硬質だった。
「したかったから」
「したかったからじゃねえだろ。おれはおまえが話があるって言うから来たんだ」
「嫌だった?」
「……どうした、クロノ。おまえ何かおかしいぞ」
 シライは自分の胸ぐらを掴んでいるクロノの手を外させて、そっと下に降ろさせた。
 突然キスされたことへの不快感を訴えるのではなく、ただひたすらに訝しそうにしている目。一番近いものとしては、クロノの入隊前、熱が出ている日に訓練に出て、額に手を当ててきたときのような色味だ。
 まだ玄関、靴も脱いでいない。シライはクロノの部屋に入るべきかどうか決めかねているらしく、部屋の奥に送った視線をクロノの顔に戻した。手を握ったまま離さないのは、防衛のためではなくシライの優しさだとクロノは思った。
「そりゃまあ、おまえも色んなことに興味を持つ年頃だ。キスしてみたいって思うのも悪かねえよ。けど順序ってもんがあるだろ」
 クロノの手を掴むシライの手はぴくりとも動かない。いつもなら――あれをいつもと言うのもおかしいが――クロノの手をやわやわと、まるで性器を愛撫するような手つきで触ってくるのに。
 クロノは自分の手をひねり、そっとシライの手をほどかせる。
「……やっぱり後でおじさんの部屋に行ってもいい? すぐに終わるって言ったけど、もっとちゃんと話したい。……勝手にキスしてごめん」
「行ったり来たり忙しいやつだな。構わねえよ。体が空いたら連絡する。……今のことは忘れてやるから、おまえも忘れろ」
 シライはクロノの肩をぽんと叩いた。励ますような力加減。シライはうつむいているクロノを体を斜にして避けると、入ったばかりのドアを開けて出ていった。


   

 ジャケットが引っ掛けられたデスクチェア。ラップトップ横のタンブラー。スクリーンセーバーが表示されているデュアルディスプレイ用のモニターの端には、蛍光色の付箋がべたべたと貼り付けてある。
 クロノの目に映るシライの部屋は、昨夜見たシライの部屋と寸分違わぬ状態だ。疲れが見せた幻覚である線が薄くなり、居心地の悪さを感じたクロノは与えられたクッションに座り直した。
「飲みもんは水でいいか? つーかノンカフェインは水しかねえ。冷蔵庫見ずとも分かってる。だけに」
「カフェイン入っててもいい」
「あと寝るだけなんだろ、水で我慢しとけ」
 時刻を確認したシライは、やけに可愛らしい色をした樹脂製のコップにミネラルウォーターを注いだ。手が大きいせいで余計におもちゃみたいに見えるコップをクロノに渡してから、自分のクッションの上に腰を下ろす。
「で? 話ってなんだ?」
 忘れると言った通り、クロノが不意打ちでキスしたことなど知らぬ顔。あぐらをかき、クロノと色違いのコップを傾けながら問うシライは、見たところ多目的室前で会ったのと同じシライに見える。コップを口元に添えたまましゃべるせいでくぐもっているものの、声もいつもと変わりない。
「……最近変な夢を見るんだ」
 子供みたいな切り出し方だとクロノは思った。
 シライの視線はクロノに注がれていて、くだらないと切り捨てるような気配はない。シライはいつだってクロノに向き合おうとしてくれる。クロノの認識の上ではとっくにおかしくなっている関係だったが、今の正気らしいシライにその話をすることで、関係が壊れてしまうのではないかという不安が頭をよぎる。
 クロノはコップの中に目を落とした。今ここで飲み込んでしまえば後悔する。
「おじさんと……セックスする夢なんだ」
 言ったきり横たわった沈黙。クロノが恐る恐る目を上げると、ぽかんと口を開けていたシライは口を閉じた。
 心臓の高鳴りと共に喉の乾きを感じたクロノは、床に置いていたコップを取り上げぐっと飲んだ。可愛い色のコップから飲んでも水は水で、冷蔵庫から出したばかりの冷たさで現実を繋ぎ止める。一度は薄れていた幻覚である線が再び色濃くなっている。この場で恥ずかしい思いをしようと、いくら納得できなかろうと、クロノにとってはその方がよかった。
 息継ぎをして嗅いだのはシライの部屋の匂いだ。クロノよりもずっと長く本部に住んでいる男の部屋に染み付いた、何度も訪れているのに感じる他人の匂い。不快なものではない。シライの部屋で、シライを前にして体温が上がる理由は条件反射だ。
「……怖かっただろ」
 急速に湧き上がる感情をクロノが受け止めきる前に、シライは言った。
「話す相手はおれでいいのか? もし他が思いつかなかったんなら、おれの方で相談先を紹介できる。もちろん、このままおれに話すのでも構わねえ」
 動揺しているのは明らかながら、シライは真っ直ぐにクロノを見ている。自分が見てきた夢はシライの誠実さを裏切るようなものだ、とクロノは胸に痛みを感じた。
「……おじさんは平気なのか?」
「何気にしてんだ。話を聞くくらいしかできねえけどな。待ってろ、水取ってくる」
 けれども今までの全てが嘘だとしたら寂しい。
 立ち上がるシライの背中を見ながら思い浮かんだことの身勝手さに、クロノは穿いているハーフパンツの布地をぎゅっと握った。


 気分を左右する場面なのに白湯で悪いな――と言いながらうっすらと湯気の立つコップを差し出したシライは、自分の分は脇に置いて、上手いとは言えないクロノの話をじっと聞いていた。クロノが話し終えたときにシライが肩の力を抜いたのを見て、クロノはシライが緊張していたことを知る。
 嫌がらせと思われても仕方がない内容だ。シライが最初に提案した通り、他の人間、それも専門の人間に話すことこそが正しかったのだろう。そう思いつつもクロノは、シライが夢の中とは違う人間だと分かったことに安堵した。
 シライはぬるま湯以下の温度になっているだろうコップを手に取り一口飲む。思案しているらしい、伏し目になった目元。何もかもすぐに決めてしまえるシライのそういう表情は珍しく、クロノはそこからつい唇にやってしまった自分の目を引き戻して、早くシライの部屋を出るべきだと胸の中で唱えた。
 クロノはシライとのことを除けば性行為の経験がない。キスをしたこともなかった。しかし睡眠学習という言葉もあるくらいだし、記憶するのは巻戻士の基本中の基本なのだから、シライの唇に自分の口を合わせるくらい訳ないはずだ。シライの部屋に来たことが一度もないわけではないのだし、タンブラーや付箋の配置にしても、仕事中の動線はそう変わるものではないだろう。
 クロノは少しずつ、夢の記憶と現実のつじつまを合わせていく。自分がシライを性の対象として見ている事実は受け止めつつ、目を向けないようにする。意識して他のことに興味をずらしていけば、生成されてしまった条件付けは解けるはずだった。
「……おじさん、聞いてくれてありがとう。今日はおれ帰る」
 始めた自分が率先して動かなければ終われない。クロノは努めて明るく言ったが、シライの顔は晴れなかった。それどころか、より深刻そうなものに変わっている。
「……クロノ、自分のスマホ持ってるか? スマホンじゃない方だ」
「部屋にある」
「場所変えるぞ。多目的室にスマホ持って集合。スマホンも連れて来い」


   

「夢じゃなかったってことか……?」
「つらい思いをさせて悪かった。謝ってどうにかなるもんじゃねえ。これはれっきとした犯罪だ」
 互いの私用端末に残るメッセージの履歴を確かめ合い、記憶と照合が取れたところで、シライは頭を下げた。
 物理的に距離を取るためか、シライは机を二つ向かい合わせに並べて、椅子を引いた状態で座っている。普段はポジティブな励ましの言葉を言うクロホンは、シライの隣に浮かびつつも黙ったままだ。
 履歴にない最初の誘いは口頭だった。クロホン曰く二徹目の夕方。任務から帰ったクロノをねぎらったシライは、たまには話さないか、とクロノを部屋に誘ったのだ。その時点でシライが睡眠を取っておけば大事には至らなかったが、残念なことにシライの無茶はクロノが来るからという理由で拍車がかかった。折しも待っていた資料が揃ったタイミングで、できることはいくらでもあった。
 重苦しい空気の中、シライは自分に打ちひしがれる権利はないとばかりに、クロノのそばに浮かぶスマホンに目を向ける。
「待ってくれ、おじさん!」
 シライが声を出す前にクロノは制止した。
「おれはそんなの望んでない! おれがいいならいいだろ!」
「おまえは甘すぎる。そういうもんじゃねぇんだよ、法律ってもんは」
「スマホン! 巻戻士の法律違反箇所!」
「は、はい! まずクロノさんの年齢での就労ですが――」
「待て!」
 クロノの鋭い呼びかけに応えるスマホンを遮ったシライは、溜め息をつきながら顔を手で覆った。
「クロノおまえ、解決する気で来たんじゃねえのかよ」
「真相を確かめられたらそれでいい。おじさんのやり方じゃおれは後悔する。というかもうしてる。やり直せるならやり直したい」
「どこからやり直す気だ? 一回目に転送しておれをぶん殴るか?」
「それもいいけど」
「いいのかよ」
「おれは自分がおじさんとしたいのか、考えてからするべきだった。突っぱねられたのに、おじさんがしたいなら別にいいかって思ったんだ。嫌だったのに」
「嫌なんじゃねーか! クロホン!」
「おじさん!」
 クロノが立ち上がった拍子に椅子がガタンッと大きな音を立てて倒れる。椅子を起こしてから動いてしまうのがクロノの性格なら、その隙を突かずに待ってしまうのはシライが四年間で身につけた師匠としての習い性だった。
「セックスしよう! 今から!」
「するわけねえだろ!」
「じゃあいいよ、次におじさんが泥酔するか徹夜するまで待つだけだ」
「しねえ、絶対にしねえ」
「どっちを?」
「……」
 黙ったシライに対してクロホンが「仕事を頑張れて偉いぞ! シライ!」と囃し立てる。スマホンのCPUの中を走り抜けた(セックスじゃないんですね……)というツッコミは誰にも伝わらない。
「おれは、おじさんとしてみたい。雰囲気で流されるんじゃなくて、おれの意思でおじさんと向き合いたい」
「したらだめなんだって。分かれよクロノ」
「どうせ捕まるならもう一回やっても一緒じゃないか?」
「罪を重ねさせんな」


   

「緊張してる?」
「……」
 シライのベッドの上。横たわるシライはクロノが口付けても唇を閉ざしたままで、クロノの記憶にあるシライのようには応えてくれない。性的興奮の引き出し方など分からず、見よう見まねで吸って舐めてを試してみるものの、雰囲気らしいものは一向に出なかった。
「……もしかして嫌? おれ、おじさんが嫌ならやめる」
「…………嫌じゃねえよ」
 眉を下げ、体を離そうとしたクロノの腕をシライが掴む。返された口付けは記憶よりもぎこちなく、それでも受け入れられた安心感からクロノはシライの背中に手を回す。触れ合わせた舌先は緊張のためか少し冷たく感じた。
「ここからどうしたらいい?」
「おまえがやりたい風にやればいい。やりたいことがねえなら帰って寝ろ」
「帰らない」
 クロノの返事を聞いて不機嫌そうに眉を寄せたシライは、クロノの股間に目を落とした。クロノも一緒になって目をやるが、何の反応も見られないことが、ハーフパンツの緩いシルエット越しに見るせいではないことはクロノ自身が分かっている。
「……おじさんのちんこ触っていい?」
 シライの逡巡を見抜いたクロノは先手を打った。
「……ああ」
「ありがとう」
 シライのパーカーの裾をまくって、クロノはベルトのバックルに手を掛けた。金属の硬い感触が、シライが忙しい合間を縫って時間を作ってくれたのだということを思い出させる。会う約束をしたときは二人とも、こういうことをするつもりではなかったということも。
 ベルトを外し、ズボンの留め具を外して前をくつろげて、隙間から手を差し入れる。下着越しに確かめる、勃起していない状態でも分かる体格なりの大きさ。クロノは布越しのシライの陰茎に手を添えながら、知らず眉根を寄せていた。
「クロノ、気分が乗らねえなら無理すんな」
「無理してない」
「自分が何したいのか分かってるか?」
「……」
 クロノの胸にあるのは嫌悪ではなく違和感だ。したいことはこれではないという抵抗が、心臓が打つ度に体中に広がっていく。気付いてしまうと進めることはできなかった。
「おじさんは……おれとセックスしたいのか?」
 クロノはシライの性器から手を離した。シライの瞳の色に変化がないことにほっとして、それで、シライに聞かれた「自分がしたいこと」がセックスではないという認識が強くなる。
 シライを責めたくも、失いたくもない。今まで散々やったことはクロノも望んでいた行為だったとする以外に、シライが自責せずに済む方法が分からない。うつむきそうになるクロノの両頬に、シライの手が添えられた。
 その気になれば髪の先まで動きを制御できるような男の緊張が、人の手より刀を握ることに長けた硬い指先から伝わってくる。硬質な空気が保たれているのは、クロノの拙さのせいではなく、シライの自制の結果だった。
「ごめんな、クロノ」
 そんな顔をするのはずるい、とクロノは思った。

投稿日:2024年10月6日
自分の書く受けの時のシライとカップリングなしのシライのキャラがかなり違うので一度摺り合わせてみようとした結果ハッピーな終わり方になりませんでした。一回目でも二回目でも三回目でもいいからヤったあと帰らずに部屋に残ればよかったんだと思う。片付けとかどうしたんだ。