雑記帳

日記とか備忘録とかそういうの

#再投稿 #映画感想 『隠し砦の三悪人』

『用心棒』『椿三十郎』を経て、黒澤明が好きな気がしてきています。
氏の作品は、当時だったから新しかったけれど今見ると陳腐、なんてこともない、不朽の名作だと思います。

六郎太の妹が雪姫の身代わりになって死んだ件、務めを果たしたと報告する六郎太を雪姫が「妹が死んでも涙流さぬ忠義顔が嫌いじゃ」と詰るシーン、六郎太の覚悟を理解できた気でいたのですが、報償金十両を見せていたシーンを思い返し、六郎太は妹が打ち首になると知りながら手ずから敵方に引き渡していたんだと気づきました。想像を絶するな…

馬に乗って駆けるのってかっこいい。手綱なしに乗りこなすの本当にかっこいい。

太平と又七が最後まで心根が卑しいところが好きです。彼らは小人ゆえに失敗する。だからこそ話が面白い。百姓という枠を越えない普通の人でよかった。雪姫が安易に正体を明かさず、最後まで六郎太の策のまま唖娘を貫いたところも好きです。六郎太を信じ、明かして姫様を守るんだーみたいなフィクション的な展開を期待しないところ、落人狩りがあるように、落ち延びるには姫など何の足しにもにもならないことを理解しているところが、気高くて好きです。

おつきの人は老人も老女もどちらも死んだのでしょうね。年寄りを連れて行ける旅路ではなく、リスクをおかすだけの役割もなく、彼らもそれを理解している。作中で描かれていない、削ぎ落とされているけれど伝わってくるものがいいなと思います。

話は変わりますが、『十戒』でユル・ブリンナー演じるラメセス王がかっこよかったので、彼見たさに『王様と私』を見ました。サウンドオブミュージック的なラブロマンスだと思ってたら違った。王様がモーゼをこき下ろしてて笑いました。畳む
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