雑記帳

日記とか備忘録とかそういうの

#その他感想 職場の後輩に芦原妃名子『砂時計』を借りて読みました。亡くなる前日に知らない人のツイートで「彼女の作品は『砂時計』が好き」というのを読んで、今度そのうち読んでみようと思ってたらお亡くなりになり、漫画好きの多い職場なので話題に出て「砂時計が一番好きなんです」と二人の子から聞き、え、そんなに!? と驚きました。貸してくれた子はなんと一人暮らしの今も手元に置いているとのことで、今回の件はショックだったろうと思います。私は今回の話題で知ったくらいなので気の毒にと思うくらいだったのですが、日頃話す後輩たちが二人も好きだと言うもんだから寂しくなりました。

全10巻+ファンブック1冊なので一気読みしやすかったです。でも本当は少しずつ読み進めていくのが合ってる本だと思う。色々なキャラクターの人生に寄り添って描かれた素敵な作品でした。前向きな終わり方をするところもいい。
キャラクターが年齢的に成長していくので、自分が歳を重ねてから読むとまた違う読み方ができそうに思いました。後輩が引っ越してもなお手元に置いている気持ちが分かります。
どのキャラクターもちゃんと自分の心を考えているところが好きです。でも、誰も他人の心は分からないんですよ。踏み込んで理解して代弁するようなャラクターはいなくて、当人が言葉にして伝えたことしか伝わらない、それ以外は想像でしかない。そして当人でも理解し切らない自分の心がある。そこがいいなと思いました。

直近で読んだのが『かげきしょうじょ!』で、そのときも思ったのですが、児童向けでない少女漫画というのには人生や心情が詰まっているのだなと。いや…少女漫画じゃない『付き合ってあげてもいいかな』も主人公カップルが別れたとき驚いたな。私は恋愛ものを付き合う=ゴールだと思っている節がある。何にせよ、いい作品でした。島根と鳥取に行きたくなりました。
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