雑記帳

日記とか備忘録とかそういうの

#ただの日記 借りた『あさきゆめみし』を読み終わりました。6/16に借りたので2週間も掛かったことになります。用事をしたり小説を書いたり手に取ることすらしなかった期間もあるので、実際には一週間ほどでしょうか。愛蔵版で分厚いため本を持ちにくく、文字が多いけど読み飛ばしたら状況が分からなくなるから腰を据えて読まなければならず、おもしろいし続きが気になるのに手に取りにくいという難儀な読書体験でした。
でもおもしろかったです!やっと源氏物語のストーリーが分かりました!

源氏が初めて紫の上と性行為に及んだ後の紫の上のショックを受けている様子が本当に痛ましい。幼い子を自分好みに育てるという意味での紫の上計画(光源氏計画?)は年の差カプにハマると耳にすることもあるのですが、現作ではこうも紫の上の心中が重々しく描かれているとは。別で読んだ本でそういう描写があると先に知ってなかったらショックだったかも。

明石の君がこんなに最後まで出てくると思っていませんでした。明石の姫君が入内するときに、明石の君と紫の上を引き比べ、明石の君は身分が低いから箔付けのために紫の上に娘を預けなければならなかったことをしみじみ思い返す話の後で、三の宮を源氏の正妻に……という話が始まり、源氏の妻はみな中流の出だからという会話が出るところが最高に平安時代。帝より尊いものはない。紫の上は高貴みたいなこと言ったそばから!
でも改めて考えると葵の上ですら左大臣の娘だし(母は帝の妹だけど)三の宮が出る頃には亡くなって長いし、不足は不足か。でも下々からしたらもうワケがわからんよ。
三の宮の目に光が入る展開が来るかと思ったら来ませんでした。娶らないほうがよかったよ。

源氏物語、最初に予定してた人とくっつかないとだいたいこじれてる気がします。でも玉鬘はうまいこといったか。私は昔から結構髭黒の大将が好きなので贔屓目かもしれない。朧月夜も落ち着いたしなぁ。女側が納得してたら私も納得しているような。雲居の雁みたいにその後の葛藤が描かれたら別なのでしょうが、源氏とくっつかないと登場しなくなるから気にならないだけなのかなぁ。

柏木のところがついに理解できました!私は夕霧がやったと思っていました。世代が変わるのに宇治十帖と混じってくるんですよ。薫と匂宮のどちらが源氏の息子だったか分からなくなっちゃって。これでもう大丈夫だ。
宇治十帖はスピンオフ感が強いので、別の人の手によるもの説があるのも納得です。あさきゆめみしだから同じ作者なのに、それでも違うように感じます。

それにしても花散里の安心感がすごい。末摘花は居た堪れなくなるけど源典侍はおもしろいから好き。今の年齢だからかもしれないけど、六条御息所の若い源氏に対する思いが年の差カプの年上あるあるでぐっと来ました。
どこまでがアシスタントの方の手によるものか分からないけど、描かれた時代を考えると背景も服の模様も手書きでしょうし、どこまでも緻密ですごかったです。お月見がしたいしお花も見たい。源氏物語イメージのお香(花散里)は苦手で人に譲ってしまったけど。押し寄せる風雅と四季、本当に素敵な時間でした。畳む
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