雑記帳

日記とか備忘録とかそういうの

#着物 #ただの日記 普段ワンタッチ帯を作ってもらったり小物を買ったりしている「きものやまと」の展示会に行ってきました。展示会という名前だけど販売会ですね。今回のテーマは結城紬で、他にはコーディネート用品として米沢織の帯や博多織、帯締め帯揚げなんかの小物もありました。
以前から何度かお誘いいただいていたのですが、着物はたくさんあるし、見たらきっとほしくなるし、とお断りしていたんですね。あと絶対高いし。安いのもあるんだろうけど、欲しいものって大抵高くて、流石私お目が高いってなるからさぁ。普段洋服で過ごしてて着物は月に1度着るか着ないか、2度も着れば大快挙な状態だから、着物にそんなにお金を掛けられない。

でも買っちゃったんですよね…
まず自宅に送られてきた展示会の案内の写真がすごくよかったんですよ。着物姿の若い女性が古民家の居間でお茶を飲んでいる写真で、足を崩して座っていたんですよ。これがびしっと正座してたのなら自分向きじゃないと判断して不参加だったと思います。
子供の卒業式入学式とは無縁だし、お茶やお花はやってないし、園遊会に呼ばれる予定もない。メイン用途は落語、たまに美術館。なので写真から感じられた「普段着」という雰囲気をとても魅力的に感じました。

展示会というものに行くのが初めてだったので新鮮な気持ちのうちにレポを。展示会について調べたら怖い口コミが多かったので、ご参考になればと思います。

#追記 2024/2/5
この回が楽しかったものだから別の機会に再び行って、購入を断るのに難儀しました。心が傷ついた感じすらする。皆様の安全のために「買わない時は面倒!疲れる!」と追記しておきます。

私、普段お世話になっている店員さんが展示会にいらっしゃることを知らなかったんですよ。案内のはがきに添えられた担当さんのメッセージを読むまで、全然知らない人と話すのだと思っていました。残念なことに私の担当さんはインフルエンザでお休みだったんですけどね…

入り口でお出迎えを受けた後、なんと普段お世話になっているお店の店員さんが一緒に来てくださる。人によってはこれがしんどいかもしれませんが、私は勧めてもらわないと気兼ねして手に取れない性質なので助かりました。普段のお店の店員さん3人、ヘルプでいらした退職したベテランさん1人の計4人で、これが噂に聞く「囲まれて帰れない」か? と最初ビビりましたがそんなことはありませんでした。私は人に構われると嬉しくなるし、幼児並みに付きっきりで面倒をみてもらえるのでふにゃふにゃになりました。私の行きつけのお店は女性スタッフしかいないのですが、他店は男性も多いそうです。

全て手織りのお高い本場結城紬の反物の中から「どれがお好きですか?」と聞かれて、素敵だと思ったものを着ているように巻いて、帯も帯揚げもつけて着ている風に見せてくださいました。
お値段は200万円だったのでとても買えないのですが、我ながら似合っていたので大富豪なら欲しかったです。
そして写真撮りたいけど流石に図々しいよなと思ってたら「写真撮りましょう!」と店員さんが写真を撮ってくださいました。そんなことしていいの?!と驚きましたが、すごく嬉しかったです。

次にもう少し手頃な価格の反物(石下結城紬)のコーナーに行き、ずらりと並んだ中から好きなものを探させてくださりました。巻かれてある反物を店員さんがするすると広げられるものだから、簡単に広げられると思っていたのですが、私がやるとえっちらおっちらでちっとも開かない。何事も技術というものがあるのだと思いました。
あまりにもたくさんあるので目移りしてしまい選べなくなくなっているのを、店員さんが2人(付きっきりが1人であとは増減する)入れ代わり立ち代わりこれが似合いそうとピックアップして、どちらが好きかと聞いてくださいました。反物の数が多いこともですが、色味の違いが微細で、巻いた状態だから余計に分からないんです。好みの黄色があったから真っ先にそれは確保したんですけど。
私の好みが徐々に絞れてきて「こっちだと思った」と当てっこみたいになって楽しかったです。帯揚げを持ってきてくださる時も複数持ってきては「やっぱり!」と嬉しそうにしてくださって、私も嬉しかったです。

で、買っちゃったんですよね。
あまりにも似合ってたし、鏡を見たら自分とは思えないほど上品な雰囲気が出ていたんですよ。これを着て落語に行きたい欲が高まりすぎた。値段聞いたら仕立て代込みの45万円。ははあ、なるほど。へぇ…45万か…出したことない金額だな…
ちょっと考えますと言ったら椅子を出してきてくださり、鏡の前で座って検討タイム。反物返さなくていいんだ、と思ったけど、一回脱ぐと正気に返るからかな。ずっと着たままでした。その間も羽織用の反物やらショールやら鞄やら草履やらを持ってきてくださる。

いらないものだったら断れるんですよ。
欲しいんですよ。
買うか我慢するかの二択なんですよ。
だめでしたね。

でね、着物だから帯も巻いてるわけじゃないですか。その帯も良いわけですよ。家にある帯も合うものはあるでしょうけど、似たようなデザインでより安価なものを探しても見つからないのが世の常だし、一度完成形を見ちゃったからこの先ずっとあの帯よかったなぁと思い続けるのが分かってるんですよ。値段聞いたら20万。もうよく分からない。帰りにミンサー帯(5万弱)を見るつもりで持ってきていた「合う帯を持ってないから着られない着物」を引っ張り出す。見事に合う。
買いましたね。他にも合うならいいかなって。

この際だと思って、着物屋さんは正札の値段から値切れるという噂とか、販売ノルマはあるのかとか、そういうことについて聞いてみました。
そしたらやまとはバーコード管理だから値引きできないし、値引き代わりに小物を付ける等したら店長のクビが飛ぶとのご回答。答えてくださった方は「私は値切るのが苦手だから、買う人によって値段が違うというのがすごく嫌」と言ってらして、私も大阪人のくせに家電などを値切れないので、深く共感しました。
最初に書いた通り、普段の担当さんがインフルエンザでお休みで、別な方が案内してくださったのですが、購入が決まった時に失礼を承知で担当さんの販売ノルマとかは大丈夫かと聞いたところ、ノルマはないとお答えがありました。もちろん販売金額による評価はあるのでしょうけど。今回の売上もちゃんと私の担当さんに付くそうです。別な機会に逆の立場になることもあるから店舗全体でがんばろうという方針だそうです。
ちなみに全員に案内してることなんですが、という前置きをした上で、着物と帯を同時購入したら2万円値引きできると値引きしてもらいました。あと仕立てを袷から単衣に変更したので45万から42万7千300円に下がりました。温暖化で暑い日が多いから長く着られる方がいいかなと。

袷衣を単衣仕立てに変更したから明細がついてきて

【内訳】
 生地代:363,000円
 産地湯通し:8,000円
 衿裏生地:2,000円
 居敷当て:5,000円
 仕立て代:37,800円
 はじく加工:11,500円

でした。

いやー…ね。怖いですね。噂に聞くような怖いことは起きなかったけど、自分の物欲がね。

結城紬は洗えば洗うほど、着れば着るほど柔らかくなるそうです。旅館の女将さんが自分の結城紬を女中さんに寝巻きにしてと頼んだ話を聞いたことがある、とヘルプの店員さんが言ってらっしゃいました。禪院家で女中奉公してるときに真希真依ママにそういうの言われたいな。あと結城紬の着物を仕立てたはいいが、暑くて着ないから人にやる甚壱とかも見たい。畳む
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